京都のカフェランチ (らくたび文庫)

どうしてもお店の衰退もあるカフェランチを取り上げた本という性格もあるのでしょうが、2007年9月に発行されたのに、もう古書になっていました。ワンコインでハンディな京都のランチ本として愛用しています。知っているようで知らないことの多い京都のおいしいご飯処を簡単に知ることができるというのは嬉しいですね。廉価な値段設定ですし、結構幅広い食のジャンルのごはん処を紹介していますので、その時の気分や歩いている街の状況に応じて使い分けてもらえば京都の食の奥深さを理解してもらえるでしょう。結構、昔の京町家を改造した町家レストランが洛中の至る所に出来ており、多くの観光客が訪れるようになりました。素朴な設えの店もありますが、往時の繁栄ぶりをうかがわせるような築百年以上の町家の雰囲気を壊さないように上手に取り入れている店もあり、そこが観光客に喜ばれる所以でしょう。本書でも結構そのテイストのお店が多く掲載してあり、嬉しい選択でした。オールカラーで、見開きで1つのお店を紹介しています。代表的なランチメニューと値段、その他のメニューと住所、電話、営業時間、定休日、座席数、喫煙の可否、マップなどが掲載してありますので、使用上の不都合は感じません。京都に関するガイドブックは、物凄い出版量になっています。自分の目で内容を確かめ、利用度の高い本かどうかを見極める必要がありますが、身近に1冊あって、時折店探しのツールにして持ち歩くのには良い内容だと思います。必要があればお店の入れ替え、内容の改訂も含めて、同じテーマでの再刊もありかな、と思っているのですが。